年齢と共に増加する骨粗鬆症。特に女性は閉経に伴い急増すると言われています。そんな骨粗鬆症を予防し骨を強くするホルモンがあるのをご存知ですか?今回は、老化防止ホルモンと言われている「メラトニン」の骨を強くする働きやメラトニンの分泌を増やす方法についてまとめています。

2017年3月に厚生労働省から日本人の平均寿命の年齢が新しく発表されました。それによると、男性が80,75歳、女性は86,99歳です。

ですが、誰の手も借りることなく、自立した生活を送れる健康寿命の年齢は、男性が71,19歳、女性は74,21歳となっており、平均寿命と健康寿命の差は、10年~13年もあります。

男性 女性
平均寿命 80,75歳 86,99歳
健康寿命 71,19歳 74,21歳

できる事なら生涯現役を目指して、この差をなるべく無くしたいものです。

メラトニンが骨を強くするメカニズム

自立した生活が送れなくなる原因で多いと言われているのが、転倒が原因による骨折です。高齢者が転倒などによって骨折してしまうと、骨密度が低くスカスカのため、骨折して歩けなくなる人は4割近くもいるそうです。

骨の密度は20才~40歳までがピークで、その後は、加齢と共に減少してしまいます。しかも、骨の内部がスカスカになる骨粗鬆症は自覚症状が全くありません。沈黙の疾患と言われています。そのため。手遅れになってしまう人が多いのです。

そうならない為には骨を丈夫にしておくことが大切なんですが、そこで、体の中に多ければ多いほど、骨折のリスクを下げる事が出来る、注目されているホルモンがあります。

人間の体の中では100種類以上のホルモンが分泌されています。それぞれのホルモンが正常に分泌されて役割を行う事で健康な体を維持することができています。

デンマークにあるオーフス大学病院の研究によると、骨の老化を予防するあるホルモンを、50代以上の20名の女性に1年間投与し続けた結果、脚の付け根の大腿骨頸部の骨密度が2,3%アップしたと発表。そのホルモンは、「メラトニン」です。

メラトニンが骨を強くするメカニズム

メラトニンは脳で作られるホルモンで、夜に多く分泌されます。睡眠を促すホルモンとして、近年注目されているホルモンですが、近年の研究で睡眠以外にもメラトニンの効果が分かってきているそうです。

【メラトニンの働き】

  1. :抗酸化作用
  2. :認知症予防
  3. :骨粗鬆症を予防など、これらの働きに期待されています。

人間のカラダは、骨を壊す細胞と新しい骨をつくる細胞が存在しています。骨は常に古い骨を壊して、新しい骨がつくられています。これが繰り返されています。

骨が壊れると、カルシウムとコラーゲンを使って、骨をつくる細胞が壊れた所を補い新しくしています。このようにして1年間で1割の骨が新しい骨に生まれかわっています。

ところが、年を重ねると骨を壊す細部と骨をつくる細胞のバランスが崩れてしまい骨を壊す細胞の方が活性化してしまうのです。

そのため、どんどん骨が壊されていくのですが、新しい骨をつくる細胞の働きが間に合わないのです。その結果、隙間が埋まらないままスカスカになってしまうのです。ですので、骨を壊す細胞の活性化を抑えることができれば、骨のスカスカは予防できるのです。

実は、長年の研究によって骨を壊しているのは、骨を壊す細胞から出ている液体だという事がわかったのです。その液体は「塩酸」です。通常は、骨を壊す破骨細胞が適度の塩酸を分泌して骨を溶かして新しい骨をつくっています。

ところが、破骨細胞が活性化すると過剰に塩酸が分泌されて、新しい骨を作るのが間に合わない為に骨がボロボロになってしまうのです。この、活性化した破骨細胞を抑制するのに期待できるのがメラトニンだといいうことが近年分かってきたのです。

効果的にメラトニンを分泌させるには

塩酸の量を減らすためには、メラトニンを十分に分泌させることが大切になります。

メラトニンは1日のなかでも日中はほとんど分泌されません。夜の11時ごろから分泌される量が増え、朝の4時が分泌量のピークになります。そして、9時にはほとんど分泌されなくなります。ですので、夜しっかりメラトニンを分泌させることが大切なんです。

夜メラトニンをしっかり分泌させるには、朝、太陽の光を浴びると効果的なんです。ポイントは2つ!

  1. 太陽の光を浴びる時間帯・・・・朝、太陽の光を浴びる事で、体内時計がリセットされ、メラトニンは14時間~16時間後に分泌されます。
    【例】夜11時に就寝する人は、その14時間~16時間前の朝7時~9時に太陽の光を浴びるとメラトニンがしっかり分泌されます。
  2. 浴びる光の量・・・・太陽を浴びた量が多い方がメラトニンは多く分泌されることが分かっています。太陽を浴びる時間は20〜30分あれば十分です。

朝日を浴びる事は、質の良い睡眠にも大切だといわれていますので、朝起きたら、真っ先に窓のカーテンを開けてきれいな空気を吸って朝日を浴びましょう!